「大げさな儀式はしたくないけれど、火葬場へ直行するだけでは少し寂しい気がする」。
近年、通夜や告別式といった宗教儀式を行わない「直葬(火葬式)」を検討されるご家族が増えています。その一方で、いざ直葬を選ぼうとした時に、「何もしないことは、冷たいことなのではないか」と立ち止まってしまう方も少なくありません。
儀式を省くことと、想いを込めることは、決して矛盾するものではありません。ここでは、直葬と一般的な家族葬の中間にあたる「セレモニー火葬式」という過ごし方についてお話しします。
直葬(火葬のみ)で感じやすい戸惑い
一般的な直葬は、ご自宅や安置施設でお休みいただいた後、そのまま火葬場へ向かい、火葬炉の前で短いお別れをする形をとります。
費用や時間の負担を大きく軽減できるという利点がある反面、「お花を手向ける時間が十分に取れなかった」「あっという間に終わってしまい、心の整理がつかなかった」と感じる方がいらっしゃるのも事実です。火葬場は次の方をお待ちしていることも多く、ゆっくりと時間を過ごすことが難しい環境にあります。
少しだけ手を添える「セレモニー火葬式」
そうした戸惑いを和らげるため、HFFクマモトではご自宅を出発する前に、少しだけお見送りの時間を設ける「セレモニー火葬式」というプランを用意しています。
通夜や告別式のように、祭壇を組み、お坊さんを呼んで長い時間をかけるわけではありません。ご自宅のいつものお部屋で、ご家族の手でいくつかのお見送りの準備をしていただきます。
ご自宅での過ごし方の例
- お花を手向ける: ご家族で少しずつお花を手に取り、お棺の周りや中に納めていきます。
- お好みの音楽をかける: 厳かな葬送曲ではなく、よく聴かれていた音楽などを静かに流します。
- お手紙や言葉を添える: 代表の方がお手紙を読んだり、あるいは言葉に出さずとも、ご家族それぞれが心の中でお声がけをする時間を設けます。
これらの時間は、ご自宅という周りの目を気にしなくて良い空間だからこそ、形式にとらわれず素直な気持ちで過ごすことができます。
「何もしない」は、冷たいことではありません
お葬式において、儀式を省略することは決して「故人様を大切にしていない」ということではありません。
慣れない儀式の進行や、参列者への対応に気を張る時間を手放すことで、純粋にご家族だけで向き合う時間が生まれます。「何もしない」という選択は、言い換えれば「本当に必要なことだけに時間を使う」という選び方でもあります。
もし、どのような形でお見送りをするべきか迷われている場合は、ご家族の状況やお考えをそのままお聞かせください。正解はありません。ご家族が後になって「この送り方でよかった」と思える形を、一緒に見つけていけたらと考えています。
この記事に関連するよくあるご質問
- 通夜や告別式をしないことは、問題にはなりませんか?
- 法律や決まりとして、お葬式の儀式を必ず行わなければならないということはありません。ご家族の状況や故人様の生前のご意向に合わせて、無理のない形を選ばれる方が増えています。
- お坊さんを呼ばなくても、お葬式はできますか?
- はい、無宗教形式という形でお見送りが可能です。ただし、お付き合いのある菩提寺(ぼだいじ)がある場合は、後々の納骨などでトラブルにならないよう、事前にご相談されることをお勧めしています。
- 「直葬」と「セレモニー火葬式」の違いは何ですか?
- 「直葬」はご自宅や安置施設からそのまま火葬場へ向かう形式です。「セレモニー火葬式」は、火葬場へ向かう前に、ご自宅でご家族だけでお花を手向けたり、お言葉をかけたりする時間をしっかりと設けるプランです。
- セレモニー火葬式では、どのようなことができますか?
- 形式にとらわれず、ご家族の自由な形でお過ごしいただけます。お好きだった音楽を流したり、お手紙を読んだり、思い出の品を棺に納めたりと、ゆっくりとお別れの時間を取ることができます。
- 火葬場でお花を入れることはできますか?
- 火葬場(熊本市斎場など)の炉の前では、短時間のお別れとなることが多く、ゆっくりとお花を手向ける時間を取ることが難しい場合があります。そのため、ご自宅を出発される前にゆっくりとお別れをしていただくことをご提案しています。
