お寺様へ感謝を伝える「お布施」の準備。熊本エリアの表書き・包み方と、失礼のない渡し方

筆ペンでお布施の準備をしているイメージ

ご自宅でお寺様をお迎えする際、「お布施の封筒はどうすればいい?」「表書きの書き方は?」と、マナーについて悩まれる方は多くいらっしゃいます。

まず大前提としてお伝えしたいのは、お布施のマナーは「間違えたらお寺様を怒らせてしまう」といった厳しいものではないということです。大切なのは、形にとらわれすぎることではなく、ご供養いただいたことへの「礼節と感謝のお気持ち」をお伝えすることです。

とはいえ、「しっかりマナーを知って、できるだけ失礼のないように準備したい」というご家族に向けて、浄土真宗が多い熊本エリアならではの実情を交えながら、実践的なお布施の準備方法を解説します。

1. 封筒の選び方

お布施を包む袋は、郵便番号の枠などが印刷されていない「白無地の封筒」を使用するのが最も一般的です。

もし手元に白無地の封筒がない場合は、香典と同じように水引のついた不祝儀袋をお布施用として使っても失礼には当たりません。その際は「双銀(銀色のみ)」や「黒白」の水引がついたものを選ぶとよいでしょう。

2. 「薄墨」はNG!筆の濃さのマナー

多くの方が勘違いしやすいのが「筆の墨の濃さ」です。

お葬式に弔問客として持参する「お香典」は、「悲しみで涙が落ち、墨が薄まってしまった」という意味を込めて「薄墨(うすずみ)」で書くのがマナーとされています。
しかし、お寺様へお渡しする「お布施」は、通常の「濃い黒の墨(筆ペン)」で書くのが正しい作法です。お布施は不幸に対する慰めではなく、ご本尊(仏様)やお寺様への感謝の気持ちを表すものだからです。

3. 浄土真宗における「お布施の表書き」と名前の書き方

封筒の表面、中央上部には名目を書きます。他宗派では「御経料」や「回向料」といった書き方をすることがありますが、熊本に多い浄土真宗においてはこれらの表現は適しません。
浄土真宗においてお布施は「お経を読んでもらったことへの対価」ではなく、「阿弥陀如来(仏様)への感謝のお供え」であるという教えだからです。

そのため、どのような宗派であっても間違いがなく、かつ浄土真宗において最も正しい表書きは、シンプルに「お布施」または「御布施」と書くことです。
そしてその下(中央下部)には、「喪主のフルネーム」「〇〇家」、あるいは「その両方」を記載します。

4. 【余談】参列する側の「香典」の表書きについて

ここでお布施から少し離れますが、お葬式に「参列する側(香典を包む側)」のマナーについて、現場のプロとして一つアドバイスがあります。

ネットなどで調べると、香典の表書きは神道やキリスト教でも使えるため「御霊前」が一番無難、と書かれていることが多く、市販の香典袋も最初から「御霊前」と印刷されているケースがよくあります。
しかし、日本で一番多く、HFFクマモトの対応エリアでもかなりのシェアを占める浄土真宗には、「御霊(みたま)がこの世をさまよい、供養して冥福を祈る」という概念がありません(亡くなると同時に仏様になるという教えのため)。それなのに「御霊前」が一番無難、というのは少しおかしい気がしますよね。

かといって、浄土真宗の正式なマナーである「御仏前(御佛前)」を葬儀で使うと、一般的には「四十九日の忌明け以降に使うもの」というイメージが強いため、事情を知らない方から「間違って使っている」と誤解されるリスクがあります。

そこでおすすめなのが、お葬式に行く際、相手の宗派が分からない場合は仏教全般に通用する「御香典(お香典)」と書くことです。日本の葬儀はかなりの割合で仏教形式で行われますので、「御香典」としてお持ちするのが最も理にかなっており、相手に違和感を与えません。

5. お布施の渡し方

準備が整い、いざお寺様へお渡しする際、正式には「切手盆(きってぼん)」と呼ばれる小さなお盆に乗せるか、お盆がない場合は「袱紗(ふくさ)」を広げてその上に乗せてお渡しします。

お渡しする時は、「本日は誠にありがとうございました」と感謝の言葉を添え、お寺様から見て表書きの文字が正面(正しく読める向き)になるように、両手で向きを変えて差し出します。

まとめ:迷った時はご相談ください

お布施の準備にはいくつか気をつけたいポイントがありますが、冒頭でもお伝えした通り、一番大切なのは「お寺様へ感謝を伝えるお気持ち」です。

私たちHFFクマモトでは、ご自宅葬の準備の中で「切手盆」のお貸出しやお布施の渡し方のサポートもしっかりと行っております。「この封筒で大丈夫かな?」と不安な時は、お打ち合わせの際にスタッフが一緒に確認いたしますので、どうぞご安心してお任せください。

この記事に関するよくある質問

Q.お布施の表書きは薄墨の筆ペンで書くべきですか?

A.いいえ、お布施は「濃い黒の墨(筆ペン)」で書くのが正しい作法です。薄墨はお葬式に参列する際の香典に使われるもので、お寺様への感謝を表すお布施には通常の濃い墨を使用します。

Q.封筒はどのようなものを使えばいいですか?

A.郵便番号の枠などが印刷されていない「白無地の封筒」を使用するのが最も一般的です。白無地の封筒がない場合は、水引(双銀や黒白)のついた不祝儀袋をお布施用として使っても失礼には当たりません。

Q.浄土真宗の場合、お布施の表書きはどう書けばいいですか?

A.浄土真宗では「御経料」や「回向料」という言葉は使わず、シンプルに「お布施」または「御布施」と書くのが正しい作法です。その下に喪主のフルネームや「〇〇家」と記載します。

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