亡くなった後の着替え(死装束)はどうする?お気に入りの服で送る方法と、熊本に多い浄土真宗における「旅支度」の考え方

お気に入りの洋服が綺麗に掛けられたハンガーと、温かい光が差し込む和室の風景
▲「その人らしい姿で見送りたい」という想いを叶える、ご自宅での温かいお着替え

「亡くなった後は、必ず白い着物(死装束)を着せるのですよね?」
葬儀の事前相談や、病院へお迎えにあがった際、ご家族からよくいただくご質問です。昔ながらの「白装束」のイメージが強いかもしれませんが、近年は「その人らしい姿で見送りたい」と、お気に入りだった洋服や趣味の服を選ばれるご家族が非常に増えています。

今回は、ご自宅での家族葬でお見送りをする際の「故人様のお着替え」について、熊本エリアの宗派事情や、お洋服で送るための実践的な工夫について解説します。

1. 熊本で圧倒的に多い「浄土真宗」と、お着替えの関係

HFFクマモトの対応エリア(熊本市・合志市・菊陽町・大津町など)において、圧倒的に多い仏教の宗派が「浄土真宗(本願寺派・大谷派)」です。

浄土真宗では、息を引き取った瞬間に阿弥陀如来のお導きで即座に極楽浄土へ生まれ変わる「往生即成仏(おうじょうそくじょうぶつ)」の教えを説きます。そのため、他の多くの宗派が説く「死後49日間、あの世へ向けて旅をする」という考え方(旅そのもの)を否定します。
結果として、49日間の旅を前提とする「旅支度(白い死装束)」や「枕団子」といった習慣は行いません。つまり、このエリアに多い浄土真宗の門徒様であれば、白い着物にこだわらず、お気に入りのお洋服で旅立ちの準備をすることは、教義に照らし合わせても非常に自然なことなのです。

2. 他の宗派の場合:「旅支度のセット」はお柩に納めることも可能

では、浄土宗や真言宗、日蓮宗など、「49日間の旅をする」という教えに基づき旅支度を整える宗派の場合はどうでしょうか。

「お坊さんが来るから、やっぱり白い着物を着せないとダメ?」と心配されるかもしれませんが、ご安心ください。故人様にはお好きだった洋服(スーツやワンピースなど)を着ていただき、「伝統的な旅支度のセットは別に折りたたんで、お柩の中に一緒に納める」という対応が可能です。これなら、宗教的な作法をしっかりと守りつつ、その人らしいお姿でお見送りすることができます。

3. どんなお洋服が着せられる?選ぶ際のポイントと工夫

お洋服を選ぶ際、いくつか知っておいていただきたい現実的なポイントがあります。亡くなられた後のお体は硬直が始まるため、生前と同じように袖を通すのが難しい場合があります。

  • 着せやすいお洋服の特長
    伸縮性のあるニット素材、前開きのシャツやブラウスなどは、比較的お着替えの負担が少なくスムーズです。
  • どうしても着せたい服が「細身」や「硬い素材」の場合
    「どうしてもお気に入りの着物を着せたい」「細身のスーツで送りたい」といった場合も、無理に袖を通してお体を傷つけてしまうことを防ぐため、お洋服の背面をカットして前側から綺麗に被せたり、お体の上からふんわりと「掛けてあげる」という方法をとります。これにより、生前着ていた時と変わらない美しいお姿を整えることができます。

4. ご自宅の畳の上で。ご家族と一緒に行う温かいお支度

「素人の私たちだけで着替えさせるのは怖い」と不安に思われるかもしれませんが、お着替えは納棺の技術を持ったスタッフがしっかりとサポートいたします。お肌を見せないようタオル等で目隠しをしながら、敬意を払ってお着替えを進めます。

この時、ご自宅というリラックスした空間だからこそ、ご家族様にも「服のボタンを留めてもらう」「お気に入りだった帽子を被せてもらう」「お化粧を一緒にする」など、無理のない範囲でお支度を手伝っていただくことが可能です。
ご自宅の畳やベッドの上で、ご家族の手で少しずつ「その人らしい姿」へと整えられていく時間は、悲しみの中にも温かい記憶として残る特別なお別れの儀式となります。

まとめ:いつもの姿で、我が家から出立するということ

白い着物で厳かに送るのも、大好きだったお洋服で和やかに送るのも、どちらも故人様を大切に想う正解の形です。

HFFクマモトの自宅葬では、宗派の教義や地域のしきたりを踏まえつつ、ご家族が「どのようなお姿で見送ってあげたいか」を丁寧にお伺いします。お洋服の準備からお着替えのサポートまでしっかりとお手伝いさせていただきますので、「この服は着せられるかな?」と迷われた際は、ぜひ数着ご用意いただき、私たちスタッフにご相談ください。

お着替え(死装束)に関するよくある質問

Q.亡くなった後は、必ず白い着物(死装束)を着せないといけませんか?

A.絶対に白い着物でなければならないという決まりはありません。特にご自宅での家族葬では、ご家族の「この服を着せてあげたい」というお気持ちを最優先し、お気に入りのお洋服でお見送りすることが可能です。

Q.浄土真宗では旅支度(死装束)をしないと聞きましたが本当ですか?

A.はい。浄土真宗では、亡くなった瞬間に阿弥陀如来のお導きで浄土へ生まれ変わる「往生即成仏」の教えを説きます。49日間の旅をしないため、旅支度(白い死装束)や枕団子といった習慣は行いません。

Q.他の宗派で洋服を着せたい場合はどうすればいいですか?

A.浄土宗や真言宗、日蓮宗など「49日間の旅をする」教義の宗派でも、お好きなお洋服を着ていただき、「伝統的な旅支度のセットは別に折りたたんでお柩の中に一緒に納める」という対応が可能です。

どんなお見送りの形でもご相談ください

「この服は着せられるかな?」「一緒に身支度をしてあげたい」など、まずは皆様の想いをお聞かせください。

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